口腔機能低下症について

お口の機能(口腔機能)で最も重要なことは、栄養を摂取する、食べる機能です。生きるためには栄養を摂り続ける必要があり、人の一生は食とともにあると言えます。つまり生涯に渡って口腔機能を維持していく必要があるのです。

最近歯科では口腔機能が改めて見直され始めています。今までは失われてしまった歯の形態を回復することに重点が置かれていました。しかし、食べるという行為は当然ながら歯だけで行うものではありません。口の周囲の筋肉が総合的に働くことではじめて食べることができるのです。口腔機能が衰えると食べる能力が低下し、栄養の不足や偏りが生じます。そして、全身の衰えへと繋がっていくのです。

口腔機能の低下よる問題を国も重要視し始め、平成30年度から高齢者(65歳以上)と小児(15歳未満)に対し、それぞれ口腔機能の維持と育成に関する指導が保険収載されました。

口腔機能の発達と低下

口腔機能は小児期から発達し、高齢期に低下していきます。生涯にわたって口腔機能を維持するには、小児期の健全な口腔機能発達と高齢期に口腔機能を維持することが重要です。

高齢期での口腔機能低下症

高齢期は筋力の低下により口腔機能も低下していきます。口腔機能が低下した状態は「口腔機能低下症」といい、疾患として治療の対象となっています。また、近年は筋力の虚弱(フレイル)が問題となっており、全身のフレイルは口腔機能の低下から始まると考えられています。高齢期では低下した口腔機能を回復したり、低下しないよう維持していくことが必要です。

小児期での口腔機能発達不全症

口腔機能はお口の成長と、それに伴う食形態の変化で段階的に身についていきます。しかし、近年の軟食化に伴い、口腔機能の獲得に必要な顎の力や、舌・唇の力がつかず、適切な口腔機能が身につかないまま成長してしまう子どもが増えています。口腔機能が十分に発達していない状態は「口腔機能発達不全症」といい、疾患として治療の対象となっています。

適切な口腔機能が獲得されないと歯並びが悪くなったり、食べる・話す・呼吸などに将来問題が起こる可能性が高くなります。

30年度より口腔機能低下症(65歳以上対象)と口腔機能発達不全症(16歳未満対象)は保険治療の対象になりました。

三阪歯科医院ではこれらを検査する機器を揃えています。気になる方はご来院ください。

お問い合わせ
Pocket