7月18日(土)に、中間ハーモニーホールにて第7回寺子屋歯っぴー塾を開催、53名の方にご来場いただきました。
今回は寺子屋の部と古代真琴さんトークライブの2部構成でした。寺子屋の部では、院長より「三阪歯科医院の治療に対しての考え方」「MI(侵襲の少ない)治療」の演題で講義をしました。
古代真琴さんのトークライブでは顔面の筋肉(表情筋)の鍛え方・呼吸法について、参加の皆様と一緒に実技を通して教えていただきました。トークライブの最後には坂本九さんの上を向いて歩こうを皆で楽しく合唱、あっという間の2時間でした。
第7回セミナー要点
寺子屋の部の講義から、主な部分を抜粋してご紹介いたします。

メタボリックドミノ
失明・心不全・痴呆・脳卒中などの重大疾患に至らない様に、健康的な生活習慣とプロフェッショナルの適切なサポートによって上流で止めることが大切です。

歯ブラシの使用状況の年次推移より
歯を磨く率の調査では、磨かない方が昭和44年には8.1%。平成23年には1.2%へと推移しており、現在は2回以上が80%を超える程に生活習慣として定着しています。しかしながら、むし歯・歯周病が減った訳ではありません。
むし歯・歯周病の捉え方
- 生活習慣病(生活由来型)
- 慢性持続性感染(むし歯菌・歯周病菌)
現代では食事内容も多様化しているので、従来の歯みがきでは口腔内常在菌によるむし歯・歯周病を阻止できません。


むし歯・歯周病の感染経路
むし歯=脱灰:中和反応、生体防御反応、歯周病:生体防御反応
5mmの歯周ポケットがあれば、トータルで手のひら大の潰瘍面があることになります。
出血→炎症の進行→腫瘍形成→歯周病の進行→病巣疾患と進行し、病巣疾患は全身へ影響してしまいます。
感染症予防対策3原則
歯周病を原因とした感染症を防ぐには下記の3原則に則って対応していく必要があります。
- 感染源の特定と除去
- 感染経路の遮断
- 個体の抵抗力の増強

三阪歯科医院からの提案
- むし歯も歯周病も口腔感染症であることを理解する。
- 慢性化し病巣疾患の原因に
- 全身疾患との関わり
- 口呼吸による上咽頭・ワルダイエル咽頭輪(扁桃)の汚染を知る。
- 慢性化し病巣疾患の原因に
- 全身疾患との関わり

第1部講義まとめ
全身の健康、こころの健康のため、歯単体としての話ではなく、咀嚼する「機能」を維持することが重要視されはじめています。
厚労省では口腔機能の向上のためのマニュアルも提案されており、その重要性は様々なところでクローズアップされるようになってきました。
ホームケアはノーリスクハイリターンと言えます。当院で患者さんにお勧めしているPOICウォーターを使用すると簡単に効果的なホームケアを実践できます。
歯の表面のバイオフィルムを取り除くことが重要です。
古代真琴さんトークライブより

第2部のゲスト古代真琴さんには顔面の筋肉(表情筋)や舌の筋肉の鍛え方、耳回し運動、腹式呼吸法について参加者と一緒に実技を通して教えていただきました。
日頃、意識して使わない場所の筋肉で皆さん結構苦労されているようでした。しかし古代さんの軽妙なトークとテンポに乗せられ笑いも多く実技も含め大いに顔中の筋肉が鍛えられました。
最後に古代さんのギター伴奏で坂本九さんの「上を向いて歩こう」を皆で楽しく合唱しました。トレーニングの成果か皆さん大きな声と豊かな表情がとても素敵でした。あっという間に2時間が過ぎていました。
トークライブにて言及いただいたケリー・マクゴニガル氏の動画
関連記事:ケリー・マクゴニガルさんのストレスについての動画を視聴して:院長のつぶやき
参加の皆様のアンケート紹介
- 質問1:院長より「MI治療について」の話はどうでしたか?
- 回答1:大変勉強になりました。口腔内を清潔にする事が大事だと思います。POICを購入したことがありますが、あまり使いませんでした。今回院長の話を聞いてまた使おうと思います。
- 質問2:古代真琴さんのトークライブはいかがでしたか?
- 回答2:とても楽しく勉強になりました。今日から実践します。表情筋の大切さを痛感しました。
ヨガをやっているので共鳴する点が多々ありました。
- 質問1:院長より「MI治療について」の話はどうでしたか?
- 回答1:先生の話を理解できる基礎知識不足を痛感しました。どんな知識を勉強すればよいでしょうか?院内の書棚を探します。
- 質問2:古代真琴さんのトークライブはいかがでしたか?
- 回答2:幸せの時間をありがとう。
- 質問3:今後、寺子屋歯っぴー塾で取り上げてほしい話題、聞きたい話などありますか?
- 回答3:聞きたい話がわかるまで勉強したいです。ありがとうございました。感謝感謝。
- 質問1:院長より「MI治療について」の話はどうでしたか?
- 回答1:ポイックを使ってバイオフィルムをはがすことの大切さを再確認出来てよかったです。
- 質問2:古代真琴さんのトークライブはいかがでしたか?
- 回答2:顔面体操、前回より多く学べて良かったです。前回から学んだことをできるだけ毎日行っています。とてもおもしろくて脳活によかったです。
第7回寺子屋歯っぴー塾を終えて
第7回寺子屋歯っぴー塾、第1部の講義は「MI(侵襲の少ない治療)とは」「賢い治療のかかり方」をテーマにしました。
不適切な習慣より生じるメタボリックシンドロームに始まる、がん、脳卒中、心不全などの重大疾患にならないように健康的な生活習慣とプロフェッショナルサポートにより疾病の原因を取り除き重症化しないように心がけることが大切です。
歯科も同じです。そして異変に気づきやすい場所でもあります。またむし歯、歯周病が重症化すればその影響は全身へ波及していきます。 また口呼吸による弊害もクローズアップされてきました。
ホームケアとプロフェッショナルケアを組み合わせれば予防することはそんなに難しくはありません。
究極のMI治療は予防です。ケアで済ませれれば体を傷つけることなく、経済的にも優位です。まさにノーリスクハイリターンといえるでしょう。
寺子屋歯っぴー塾も2年目を迎えました。これからもお口の健康をとおして皆様の全身の健康、心の健康つくりに貢献できればと思っています。よろしくお願いいたします。
次回は9月末を予定しています。