2015年3月9日
3月7日(土)15:00より三阪歯科医院セミナールームで第5回寺子屋歯っぴー塾を開催しました。
今回のテーマは『全身管理の一環としての口腔ケア』-口腔の情報は全身へ、全身の情報は口腔へ-でした。 現在日本は65歳以上の方が人口の25%以上を占め世界に類を見ない超高齢社会です。
私たちの住む、遠賀中間、北九州市も27%を超え、特に中間市は33%の高率です。それに伴い、基礎疾患(持病)を持つ方も増えています。 今回の寺子屋歯っぴー塾では、先月2月22日北九州歯科学会で発表した「医科歯科連携・遠賀中間歯科医師会の取組み」の内容も加味し、お話をしました。
特に高血圧症・糖尿病・骨粗鬆症、誤嚥性肺炎・c型肝炎などの病気と歯周病との関連性について述べました。これらの疾患のうち糖尿病と歯周病はお互いにリスクファクターになっていること、骨粗鬆症薬と顎骨壊死の関連など医科でも問題視されていることも伝えました。現在死亡原因の3位になった肺炎のほとんどが高齢の方でその中でも誤嚥性肺炎が8割を占めている状況です。口腔ケアの重要性が認知されてきました。
歯科医はむし歯、歯周病を見ること、医師も症状を見ているだけでなくその背景をよく見る事が必要です。生活習慣病といわれるものは原因が複雑に絡み合っていちばん弱い所に症状として現れます。
病を見るのではなくその人の全体を見れるよう医科歯科連携し、より良い方向へ導いて行きたいものです。
歯科医療者は医療者、患者双方に取っていちばん気づきやすい場所を担当しています。口腔の情報は全身に伝わり、全身の情報は口腔に伝わります。口腔ケアのメリットは計り知れません。
その必要性を強く啓発して行く事が大切だと思います。患者さんの利益に何が必要なのかを第一に考えて医科歯科の風通しを良くし連携を深めていく事が必要です。
口は命の入口、決して病の入口にしてはならないのです。
次回の寺子屋歯っぴー塾は5月16日(土)です。
多くの皆様のご出席をお待ちしています。
第6回寺子屋歯っぴー塾 5月16日(土)15:00〜