「フレイル・オーラルフレイルと後期高齢者歯科検診」

2016年5月9日

5月8日(日)に、福岡で開催された「フレイル・オーラルフレイルと後期高齢者歯科検診」のセミナーに参加させていただきました。

午前中は、東京大学 高齢社会総合研究機構准教授であられる飯島勝矢先生による『オーラル・フレイル』から見直すフレイル予防について講義がありました。

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また、午後からは、東京都健康長寿医療センター研究所副部長であられる平野浩彦先生による、オーラル・フレイルの評価と対応について講義がありました。

飯島先生からは、これからの日本の高齢化を取り巻く課題として、多面的なフレイルに対する今後の医療政策の骨格について、また、要介護の入り口としての『サルコペニア』

について、医師の立場からの講義がありました。

フレイルとは『虚弱』、サルコペニアとは『筋肉量の減少による筋力・身体能力の低下』という意味です。

健康長寿のための『3つの柱』①食 ②身体活動 ③社会参加 において、「市民主体」で

取り組む総合的な一次予防:三位一体型の『包括的フレイルチェック』などを行うことで、

小さな日常的なことからの「気づき」からフレイル予防につながることなど、とてもわかりやすい講義でした。

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平野先生からは、口腔機能とサルコペニアのかかわりについて、ご自分の経験など交えて、わかりやすく説明していただきました。

また、オーラル・フレイルの評価法として、オラールディアドコキネーシスや舌圧測定、咳テスト、グミによる咀嚼能力判定などの評価方法の説明もありました。

ますます進んでいく高齢化社会において、いかにフレイル・オーラルフレイル予防が大切か、そのために私たちがしなければいけないことは何か、を考えさせられました。

しっかり噛んで食べる事ができないと体に必要な栄養素が不足します。特にやわらかい物ばかり食べるということは、炭水化物中心の食事になり、体の骨格筋を作る栄養素である「たんぱく質」や「ミネラル」が不足してしまいます。どんなにバランスのよい食事を提供されても、口腔内の状態が良くなければ食べることができません。

また、食事は食べやすくするために、「小さく刻めばいい」ということだけではなく、「自分の口で噛んで食べないと食欲がわかない」ということにも関係し、食と口腔の大切さがわかりました。

栄養指導で、ただ食事の指導をするのではなく、何故食べられないのか、も考えないといけないのです。

歯科医院でできるフレイル予防ということで、医療従事者は、どのように働きかけていけばよいのか、また、どのようにサポートできるのか考えさせられた研修会でした。

(和田紫央里)

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