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週刊ポストの歯科特集に関する当院の見解

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週刊ポスト(7/8号)に「やってはいけない歯科治療」という記事が掲載され話題となっています。掲載内容が歯科医の大部分に当てはまる皆様に誤解されると困ったことですが、各歯科医が記事についての見解や関連した情報を各ホームページで発信する機会としては良いかもしれません。当院も本ページにて、以下のトピックについての見解を述べようと思います。

  • なぜ治療が延々と終わらないのか?
  • 銀歯に代わる削らずに済む歯科治療「レジン」
  • 予防歯科の大切さ

先ず、当院で初診時に皆様にお渡ししているパンフレットの内容をご覧ください。

三阪歯科初診パンフより

ちょっと悪くなるたびに、こまめに受診している真面目な患者さんでさえ、お口の健康をそこなっている歯科の医療の実態をご存知ですか?むし歯や歯周病のような慢性の病気は、悪くなるたびに治療を繰り返していたのでは、健康に決してプラスにはなりません。歯を失う主な原因はむし歯と歯周病です。

口腔内の2大疾患であるむし歯、歯周病は現在、口腔内に住み着いている細菌(口腔内常在菌)の感染症と理解されています。細菌達はバイオフィルムという強固な膜をつくりその中で共同生活をしています。

むし歯菌はその中で砂糖分を発酵させ酸をつくります。その酸が歯のカルシウム分を溶かしていきます。歯周病菌は菌体外毒素(LPS)と共に歯周ポケットより歯肉の内部へ侵入していき炎症を起こし、更に進行すると歯を支えている骨まで溶かしていきます。またこれらの細菌、毒素が血液の中へ侵入すると歯原性菌血症を生じ全身へ運ばれ、糖尿病、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、誤嚥性肺炎、早産、アルツハイマー病など全身疾患の引き金になるといわれています。

こういう細菌達が口の中にいると必ずしも病気が起きるとは限りませんが、発症するには細菌に対する皆さんの抵抗力と生活環境(習慣)が大きく関係しています。こうなる原因を良く考えその処置をしなければ必ず再発します。病気になりにくい環境へと変えていくようにしましょう。初めてお見えになったとき、むし歯や歯周病のかかりやすさの検査など、患者さん自身に自分のことをもっと良く知っていただくための検査を受けていただくことをお勧めします。セルフケアも治療も、患者さんが自分自身のからだについてよく知ることから始まります。

なぜ治療が延々と終わらないのか?

先ず上記のような背景があります。主訴への治療だけだとそんなに時間はかかりません。

原因除去を考え、再治療を避けるためには、リスク管理が必要です。そのためには是非しっかりと検査をし、原因の特定とそれに対する処置を行うことが必要です。定期チェックもリスク管理上欠かせません。先ず検査し、検査結果を聞き、治療計画を聞いた上で治療に入られることをお勧めします。

特に歯の中の(神経)治療や中等度、重度の歯周病は保険制度上時間はかかります。医療者側は患者さんの同意なしでは治療は進められません。納得がいくまで医療者側に説明を受けてください。

銀歯に代わる削らずに済む歯科治療「レジン」

従来の金属を使用する治療は型をとり被せ物を作ります。被せ物を上から入れるためには必要以上に歯を削ることになります。この時点で患者さんにとって一番負荷の少ない治療とは言えません。また、むし歯治療は感染歯質を無菌化することが必要です。そのために感染している部分を削り取ったり、保険外ですがレーザー処置や、殺菌効果のあるセメント、薬剤などで処理する方法があります。これらは必要以外に歯質を削除せず無菌化を目的にしています。また再感染しない口腔ケアは必須です。

歯質を無菌化した上にレジンを詰めるわけですが、その接着様式がかなり改善され、再感染予防にもなっています。

従来の金属使用のものは、異種金属間で電気(ガルバニック電流)が発生します。電磁波の影響を受けることになります。また人によっては金属アレルギーが生ずることもあります。再感染していくと神経を取る処置も必要となりもっと治療が複雑になりその負の連続が口腔機能の低下、運動機能の低下を招くことになります。

当院においても、レジンの使用を有効な選択肢として患者さんに提示しています。

当院の治療内容案内よりコンポジットレジン等の案内

予防歯科の大切さ

予防歯科は当院の患者さん向けセミナー「寺子屋歯っぴー塾」においてもお伝えしているキーワードの一つです。

口腔内の2大疾患はむし歯と歯周病です。共に罹患率(りかんりつ、一定期間に発生した特定の疾病の新患者数のうち、その疾病にかかる危険にさらされた人口に対する比率)は80%を越え、ある意味国民病でもあります。

またこれから派生する病気も侮れません。これらを予防できればその恩恵は計り知れません。両方とも口腔内の常在菌による慢性持続性の感染症であり、食(砂糖のコントロール)や口腔ケアなどの生活由来の生活習慣病によることが明確になっています。ということは感染を制御し、生活習慣を改善すれば予防は可能ということです。

現在、口腔常在菌は歯の表面に停滞するためにバイオフィルムという粘着性のあるタンパク質由来の膜を張りその中で共同生活をしています。バイオフィルムを取らない限り感染の可能性は残ります。日常のセルフ口腔ケアではとりきれない病原性バイオフィルムを定期的にプロが処理をすることでリスクを減らすことができます。つまり予防歯科とはリスク管理をすることです。

また定期チェックを行うことで未然にむし歯や歯周病をコントロールできるのです。また食の問題も考慮することになり総合的な健康作りに貢献できます。予防歯科によるリスク管理による利益は皆様にとって計り知れないと思います。